クールマイユールのスキー場は、ヴァル・ヴェニ=Val Veny(ヴェニ渓谷)を挟んで二つのエリアに分かれている。ゲレンデは標高1525mから2624mの間にあって、総標高差8,568m、総滑走距離130kmの規模を誇っている。

街と直結しているのはシェクルイのスキー場。街から少し離れたアントレーヴからフニヴィアで登るのが、ヴァル・ヴェニのスキー場である。この二つは連係していて、どちらからも滑り込めるのは素晴らしい。

ピステはCresta Youla=クレスタ・ユーラ(2624m)山頂からプラン・シェクルイ(1706m)までの北東斜面と、ヴァル・ヴェニの谷、ゼロッタ(1520m)までの北西斜面に造設されている。

クールマイユール全体を把握するために、最初にホテルパヴィヨン近くのゴンドラに乗って、プラン・シェクルイへ上がってみよう。そこから、更にテレキャビンでラーゴ・シェクルイへ上がると、眼の前にモンテビアンコがある。あまり近すぎて、教えて貰うまで、どれがモンブランなの分からなかったほどだ。

ここからフニヴィアでクレスタ・ユーラの山頂まで上がれば更に眺望が開け、エギュイ・デ・ミディやデンテ・デル・ジガンテのパノラマが一望できる。なんと、チェルヴィーノやモンテローザを遠望することもできる。

クールマイユールからは、ラトゥイール、ピーラなどのスキー場にも、クルマで40分もあれば行ける。また、チェルヴィニアへは日帰りバスが出ている。一日かけて行ってみる価値は十分あるだろう。

ヴァッレ・ダアオスタ州のこれらのスキー場は、スキーパス・ヴァッレ・ダオスタ=SkipassValle d'Aostaを買えば全て滑れる。せっせと毎日、日替わりで違うスキー場を滑りたい向きにはお勧めといえる。

時間的に余裕があれば、モンテローザやコーニュを滑ることもできるし、イタリアだけで満足できなければ、シャモニーの三つのスキー場を制覇することもできる。そうした要望に応えるため、クールマイユールとシャモニーはどちらも共通パスを用意している。
|
|