「ドロミテの万華鏡、グランデ・グエッラに初挑戦」の巻 |
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グランデ・グエッラに初挑戦 、スキーヤー 原田洋一、楠田美重子
Giro Sciistico della Grende Guerra ,Civetta ,Dolomiti : Mar 2000
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朝一番、誰もいないバーンを飛んでいく。スキーヤー能戸俊輔
Civetta , Dolomiti Italia : Mar 2000 |
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ドロミテスキー、グランデ・グエッラ、先ずは、チヴェッタからモンテ・ペルモを目指していく
Monte Pelmo ,Civetta ,Dolomiti Italia : Mar 2000
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先ずは、モンテ・ペルモを目指していくはずが、早朝からグラッパの誘惑。ダメですよ。楓山さん。
Monte Pelmo ,Civetta ,Dolomiti Italia : Mar 2000
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ドロミテ・チヴェッタ、コルティナ、アルタバディーア、アラッバ、マルモラーダの五大スキーエリアをリフトを乗り継いで一巡りさせてしまおうというのだから、遊びとはいえ大がかり。さすがイタリア。 渡されたパンフにはチヴェッタ、ペルモ、5トッリ、トファーナ、ラガッツオーイ、コントゥリネス、セットサッス、セッラ、マルモラーダ。一挙堂々、ドロミテの千両役者揃い踏みのパノラマを、老いも若きも子供も楽しめると謳ってある。

正式名称はGiro Sciistico della Grande Guerra 1914-18という。第一次大戦スキーサーカスというような意味だが、グランデ・グエッラと、そのまま覚えた方がドロミテへ行くときには役に立つにちがいない。

スキーツアー全体の移動距離は91km。そのうちスキーで滑る距離が40km。ゴンドラリフトで18km。スキーバスで要所を移動する距離が32km、馬でトレーンする?ところが一カ所あって1.5km。総計91kmを一日で回ると、ドロミテの心臓部ともエッセンスともいえるドロミテの万華鏡を堪能できるしかけなのだ。パソコンソフトの解説本にならえば、グランデ・グエッラは「よく分かるドロミテ」とか「一日でできるドロミテ」となるにちがいない。
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Averauへ向かうリフト |
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見上げれば、Averau |
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ドロミテスキー、チヴェッタからアヴェラウへ向かうリフト。雪が少ない
Tofana e Cinque Torri ,Dolomiti : Mar 2000
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見上げればアヴェラウ。アヴェラウに登ったところで小休止。
Taofana Vista dalla Lagazuoi , Dolomiti : Mar 2000 |
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アヴェラウに登ったところで小休止。一緒にグランデ・グエッラに挑戦したトリオ・イタリアーノ
Taofana Vista dalla Lagazuoi , Dolomiti : Mar 2000 |
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ドロミテスキー、グランデ・グエッラ、アヴェラウからチンクェ・トッリへ向かって滑る。トファーナと、チンクェ・トッリ。雪が少ない
Tofana e Cinque Torri ,Dolomiti : Mar 2000
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ドロミテスキー、グランデ・グエッラ、アヴェラウからチンクェ・トッリへ向かって滑る。チンクェ・トッリ。雪が少ない
Tofana e Cinque Torri ,Dolomiti : Mar 2000
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ドロミテスキー、グランデ・グエッラ、チンクェ・トッリからトファーナめがけて滑る。チンクェ・トッリ。雪が少ない
Tofana e Cinque Torri ,Dolomiti : Mar 2000
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セルジオの勧めに従い、探索隊は急遽グランデ・グエッラに参戦することになった。セルジオと同業でホテルオーナーのシルヴァーノがガイドに付いてくれる。朝一番にリフトが動き出すのを待って登り始めないと、その日のうちには帰って来れないと宣告され、探索隊は翌朝、早暁をついてカプリーレを出発した。なにしろ前途は何があるか分からない邦人未踏の90kmなのだ。隊員たちの頬には、心なしか緊張が宿る ようなのであった。

アッレゲでシルヴァーノと落ち合うと、傍らにイタリアーノの男二人とシニョリーナの三人組がいる。本日のグランデ・グエッラには、このトリオも参戦するようだ。テレキャビンの始発8時半を並んで待って、コル・ディ・バールディに上った。朝一番の誰もいないバーン。全山一部の隙もなく整備されて、スキーヤーを待っているピスタを、シルヴァーノを先導に探索隊とイタリア人トリオが飛んでいく。

乗り物の始発を待って並んだなんてのは、生まれて初めて、誰も滑っていない整備されたピステを滑ったのも、生まれて初めてだ。ここまでで、すでに生まれて始めてが二つもきた。

ピスタ・サレーレを降りていくとペスクルに到着する。そこで、9時半にスキーバスが接続していて、ペスクル〜セルヴァ・ディ・カドーレ〜フェダーレ(コルティナのトファーナやチンクェ・トッリの南側)の13kmを移動する。いつもより雪の少ないチンクェ・トッリを右に見ながら滑り降りて、ファルツァーレゴ峠へ辿り着く。

ラガッツオーイからArmentarola=アルメンタローラへ向けて8.5kmの連続絶景ピステを滑って行くと、前方に石造りの小屋が見えてくる。ここが最初で最後の休憩地点、SCOTONI Hutte(2040m)スコトーニ・ヒュッテである。ヒュッテの背後にはドロミテの岩峰が迫っている。表には、日を浴びて、休息するスキーヤーの姿が見える。ここまででもドロミテの万華鏡は存分に堪能させて貰えるが、先はまだ長い。ここでは、必ず小休止しておこう。

シルヴァーノは先を急ぎ、休憩もそこそこに滑り出す。暫くすると大斜面の左手のドロマイト岩壁に、目の覚めるような壁一面の氷柱というかツララが目に飛び込んでくる。全体が青氷で覆われた不思議な感じの岩壁だ。こちらが写真を撮ったりしているのに、シルヴァーノはさして感情の動きを見せず、滑って行ってしまう。彼にはいつも通るお決まりの巨大ツララ岩壁なので、われわれほど感動しないのだろうか。

アルメンタローラもそろそろという頃になると、斜度がかなり緩くなってきた。一斉に漕ぎながら左コーナーを大きく曲がると、一群の人々が突如として開けた視界に飛び込んできた。

一瞬なにか事故でもあったのかと思ったが、それにしては人々が整然と並んでいるように見える。並んでいるだけではなく、全員の手にはロープが・・・。ロープの先を目で追っていくと、その先には馬が二頭いて、先に滑っていったシルヴァーノがニッコリ笑って、手綱をさばく仕草をしてみせるのだった。
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トリオ・イタリアーノ |
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ラガッツオーイのフニヴィア
空中に浮かぶ |
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Lagazuoi |
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ドロミテスキー、コルティナチンクェ・トッリからラガッツオーイに到着した。赤のジャケットが先導役シルヴァーノ。
Taofana Vista dalla Lagazuoi , Dolomiti : Mar 2000 |
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ドロミテ、パッソ・ファルツァーレゴ(2,150m)からラガッツオーイへのゴンドラに乗る。
Taofana Vista dalla Lagazuoi , Dolomiti : Mar 2000 |
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アルメンタローラへの絶景ピステの滑り出し
Taofana Vista dalla Lagazuoi , Dolomiti : Mar 2000 |
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ドロミテグランデ・グエッラ、ラガッツオーイからのドロミテ胎内滑走
Taofana Vista dalla Lagazuoi , Dolomiti : Mar 2000 |
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グランデ・グエッラもようやく道半ばといったところ
Taofana Vista dalla Lagazuoi , Dolomiti : Mar 2000
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スコトーニヒュッテでやっと小休止
Scotoni Hutte,tra Lgazuoi e Almentarola ,Dolomiti : Mar 2000
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スコトーニヒュッテで小休止のあと感激の巨大氷柱が
Ghiacciaii Verticale ,dopo Sctoni Hutte ,Dolomiti : Mar 2000
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