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「ドロミテスーパースキー5番ヴァル・ディ・ファッサ」の巻、その弐。
イタリア、ドロミテ、ヴァル・ディ・ファッサのチャンパック : シルエット大館昌之
Ciampac, Penia, Val di Fassa Dolomiti Italia : Jan 2004

カティナッチォ(2980m)、カレッツア、ドロミテ
Catinaccio, Carezza Rosengarten Dolomiti, Italia : Gennaio 2004

 ヴァル・ディ・フィエンメのカヴァレーゼあたりから降り始めた雪は、ヴィーゴ・ディ・ファッサに到着しても一向に衰える気配がなかった。翌朝6時、窓の外を覗くと真っ暗で、まだ雪は降り続いているのだった。

 こりゃ初日は近場で、のんびり足慣らししかないかもしれんな。ヴィーゴ・ディ・ファッサ(1390m)からチャンペディエ(2000m)へ登って、様子見ながらトンバコースでも滑れれば、満足しないといけないかもしれない。

 とは言うもののあきらめ切れず朝食もそぞろ、窓から見上げれば、少し小降りに空も明るくなったような。それが、8時半にガイドが来て、スキーパス買いに出る頃には、止んでしまうのだから執念というもの。

 いや、そうなるとまた、探索隊の過ごし方はおおいに変わってしまう。近場はいつでも行ける。先ずは行ったことがない場所へ。近くのチャンペディエは後回しと、急遽方針は変更されてしまうのであった。

 ドロミテスーパースキー未踏の地と言えば、8番=ヴァル・ディ・フィエンメである。フィエンメ渓谷のカヴァレーゼ(1000m)とプレダッツォ(1018m)、二つの街を基点とした、総滑走距離100kmのスキー場を通り過ぎるだけで、一度も足を踏み入れたことがないとは勿体ない。

 しかし、五日間の滑走でこの両方となると、ヴァル・ディ・ファッサの探索が不十分に終わる。ヴィーゴを基点としたのは、あくまでヴァル・ディ・ファッサ完全制覇が目的なのだから、やはりそれはなりませぬ。

 行きたい所があっても、簡単には行かせて貰えない。カヴァレーゼとプレダッツォの、どちらかを次に取っておくしかないのよね。それだけの規模がドロミテスーパースキーにはあるということなのだからしかたがない。

 あれもこれもと、つい欲張りたくなるものだが、ヴァル・ディ・ファッサを制し、ヴァル・ディ・フィエンメの拠点のひとつプレダッツォも滑れれば、よしとすべきなのだろう。


イタリア、ドロミテ、ヴァル・ディ・ファッサからセッラ山群 スキーヤー 楓山一登
Ciampac, Penia, Val di Fassa Dolomiti Italia : Gennaio 2004

イタリア、ドロミテ、ヴァル・ディ・ファッサからセッラ山群
Ciampac, Penia, Val di Fassa Dolomiti Italia : Gennaio 2004

 もし、ドロミテは初めてのスキーヤーが、ヴィーゴを基点にヴァル・ディ・ファッサを五日間滑るとしたら、どうすればいいだろうか。ということで、お勧めプランを考えてみた。

 初日は、ヴィーゴ・ディ・ファッサ(1390m)チャンペディエ(2000m)で足慣らしが順当だろう。ヴィーゴ→チャンペディエは最近テレキャビンが新設され、乗り換えなしで一気に登ることができるようになった。

 チャンペディエからは、アルベルト・トンバの名前が冠せられた、長さ900mのピスタ・ネーラ(上級コース。なかなか手強い)を始めとして、最長2kmと1.5kmの程良い中級斜面がある。足慣らしとはいえ侮ることはできない。

 調子が整ったらペーラまで滑り降りる。そこからポッツァ・ディ・ファッサまで、トレニーノ=小さな機関車の形をしたシャトルバスがスキーヤーを運んでくれる。ポッツァ・ディ・ファッサ(1320m)へ移動して、昼食までブッファウレ(2354m)を滑ることにしよう。

 午後は再びブッファウレを滑って、バスでヴィーゴへ帰ることも可能だし、もう一度トレニーノでペーラへ戻って、アルベルト・トンバコースに挑むこともできる。チャンペディエからヴィーゴは余力があれば滑って、なければテレキャビンで降りるがいい。

 二日目は、ドロミテなのだから、何はともあれセッラ・ロンダではないだろうか。ドロミテの観覧車セッラ・ロンダを経験せずして、ドロミテは語れない。一日はセッラ・ロンダに当てるべきだろう。

 ヴァル・ディ・ファッサは、セッラ・ロンダの拠点としても申し分ない。カナツェイ(1460m)からベルヴェデーレ(2423m)。カンピテッロ(1440m)からコルロデッラ(2485m)、どちらから登ってもセッラ・ロンダの時計回り、反時計回りが可能となる仕掛けだ。

 02/03シーズンからは、コルヴァーラからガルデナ峠に掛かっていた、長い長いTバーリフトがテレキャビンに掛け替えられた。反時計回りはリフトに費やす時間が長い、という印象は完全に過去のものとなったのである。

 三日目は、ヴァル・ディ・ファッサのスキー場を、隈なく滑るのがお勧めだ。カナツェイからベルヴェデーレ。カンピテッロからコルロデッラ。ペニア(1555m)からチャンパックスキー場。いずれ劣らぬスケールで、ダイナミックなドロミテを全方位から満喫してみよう。

 どこから滑っても雪質抜群、整備は万全のドロミテ。どこからスタートしても後悔なしの保証付。セッラ山群、サッソルンゴ、マルモラーダ三大名峰を、心ゆくまで楽しんでほしい。

 四日目はヴィーゴからパッソ・コスタ・ルンガ(1745m)を登り、カレッツアで一日を過ごしてみたい。切り立った大岩壁が勇壮な景観を形造るカティナッチォ(2980m)。セッラ山群やサッソルンゴの西側に位置するカティナッチォは、ドロミテ絵葉書十指に入る人気である。

 カレッツアは、そのカティナッチォの大岩峰群の直下に展開する雰囲気抜群のスキー場だ。コースは、ゆったりしたクルージングが楽しめ、雄大なドロミテ岩峰の内懐を滑ることで、自然と一体となる感動を味わえるはずだ。


イタリア、ドロミテ、カレッツア、カティナッチォ(ローゼンガーテン)
Catinaccio, Carezza Rosengarten Dolomiti, Italia : Gennaio 2004

 最終日となる五日目は大いに迷うところだが、のんびりするなら、近くのチャンペディエかヴァル・ディ・ファッサのいずれか、気に入ったスキー場を滑るのが一番だろう。

 新天地求めてヴァル・ディ・ファッサ以外のスキーエリアにも足を延ばしたいなら、モエナのロンキからルージアへ。ルージアはドロミテスーパースキー11番トレ・ヴァッリの一番西側のスキーエリアとなっている。

 あるいは、ドロミテスーパースキー8番の拠点プレダッツオへも18kmと、30分足らずの距離なので遠征もいいかもしれない。プレダッツォはカティナッチォ(2980m)の南側にあるラテマールのスキー場である。

 総滑走距離40kmとコンパクトながら、連係のよい中級のロングコースが設えられ、適所に斜度のある上級コースが配置される、理想的なコース設計は、さすが、ドロミテ。さすがイタリアと言うべきだろう。



ヴィーゴ・ディ・ファッサ、アルベルト・トンバの名を冠した上級コースがある
Psita Alberto Tomba, Ciampedie, Vigo di Fassa Dolomiti Italia

イタリア、ドロミテ、ポッツァ・ディ・ファッサ、トレニーノ
Trenino, Pozza di Fassa, Dolomiti, Italia : Gennaio 2004

イタリア、ドロミテ、スキーセンター、ラテマール
Latemar, Val di Fiemme Dolomiti Italia : Gennaio 2004

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