トップページへ
COLUMN
イタリアスキー探索隊
イタリア探索マップ
ドロミテ探索隊
アオスタ探索隊
シチリア探索隊
トスカーナ探索隊
南イタリア探索隊
イタリアワイン探索隊
イタリアに行くならご用心!
コラムバックナンバー
日本国探索隊
探索隊写真館
探索隊お勧めレストラン
探索隊に参加する

「夏のドロミテ、カナツェイ、サス・ポルドイ」の巻
パッソ・ポルドイからサス・ポルドイへ
Funivia Sass Pordoi, Passo Pordoi,Dolomiti Italia : Settembre 2004

サス・ポルドイへかかるゴンドラリフト
Funivia Sass Pordoi, Passo Pordoi,Dolomiti Italia : Settembre 2004

垂直の壁となってセッラ山群が迫ってくる

 ガルデナ渓谷と並ぶドロミテの名勝と言えば、ファッサ渓谷である。ヴァルガルデナに滞在したあとは、次なる目的地ヴァル・ディ・ファッサへと向かってみることにしよう。

 オルティゼイからセッラ峠を越えて、しばらくするとT字路に行き当たる。左へ登ればポルドイ峠。右へ下ればファッサ渓谷のカナツェイに辿り着く。

 カナツェイで左に行けばパッソ・フェダイアからマルモラーダへ。右に行けば全長20km余り、ゆるやかな下り勾配のファッサ渓谷となる。ヴァル・ディ・ファッサにはペニア(1555m)、カナツェイ(1460m)、カンピテッロ(1440m)、ポッツァ(1320m)、ヴィーゴ(1390m)、モエナ(1200m)の町が連なっている。

 ファッサ渓谷南端の町モエナは、ヴァル・ディ・フィエンメとヴァル・ディ・ファッサの合流点にあり、人口3,000人弱。カナツェイが人口1800人。ヴィーゴ・ディ・ファッサは1000人と他の小さな村を合わせても1万人に満たない。

 ドロミテスーパースキー5番を冠するヴァル・ディ・ファッサは、冬の間スキーヤーで賑わうが、夏は四万人を越える避暑客や観光客を受け入れ、自然の内懐で遊ぶ人たちのために、数々のプログラムを提供している。

 中でも、それぞれの街を拠点とするトレッキングやハイキング、軽登山、岩登りなどのプログラムが豊富で、スキーヤーのためのテレキャビンやリフトが、夏はトレッカーや観光客の足となる仕組みになっている。

 ファッサ渓谷のテレキャビン、ゴンドラ、シャトルバスに乗るには「パノラマパス」が便利である。「パノラマパス」には二種類あり、4日券が34ユーロ(約4700円)。6日券が46ユーロ(約6500円)である。四日券は一週間の内いずれか四日が有効。六日券は十三日間のうち六日間利用できる。

 ドロミテは夏も冬も一週間単位の滞在が基本となる。従って「パノラマパス」も一週間あるいは二週間の滞在を前提に、都合のいい日に利用できるシステムとなっているわけだ。

 シャトルバスはペニア、アルバ、カナツェイ、カンピテッロまでとカンピテッロからポッツァ、ヴィーゴ、モエナを結んでいる。「パノラマパス」はインフォメーション、テレキャビン乗り場、ホテル等で購入でき、テレキャビン、リフト、シャトルバスが全て自由に利用できる。先ずは一枚手に入れておくことにしよう。

左手にサッソルンゴが見えてくる

セッラ山頂部はこのように 

 ファッサ渓谷、マルモラーダ、モエナのゴンドラリフトは、六月下旬から九月中旬までの間、稼働しているが、七月にならないと運転しないところもあるので、事前のチェックが必要。

 以下に「パノラマパス」で利用可能なテレキャビンリフトと、トレッキングコースの往復所用時間と難易度を記してみよう。

1. パッソ・フェダイア〜マルモラーダ山頂ペニア(3342m)所要8時間、難易度高。山岳ガイド要。

2. アルバ〜チャンパック、所要1時間、難易度易。

3. カナツェイ(1460m)〜ベルヴェデーレ〜サス・ポルドイ(2950m)。所要3/4時間、難易度中。

4. カンピテッロ(1440m)〜コルロデッラ(2485m)、ヴァル・ドゥロン、所要5時間、難易度中。

5. ポッツァ・ディ・ファッサ、ブッファウレ〜セッラ・ブルネック〜コル・ヴァルヴァチン。所要4/5時間、難易度中。

6. ヴィーゴ・ディ・ファッサ(1390m)ペーラ〜チャンペディエ(2000m)所要3.5時間、難易度易。

7. カレッツア、パオリーナ〜ローダ・デ・ヴァエル。所要3時間、難易度易。

8. モエナ、ロンキ〜ヴァルボーナ〜レ・クーネ。所要5時間、難易度中。

9. モエナ、パッソ・サン・ペッレグリーノ〜コル・マルゲリータ。所要6時間、難易度中。

ベルヴェデーレから見るサス・ポルドイとセッラ山群
Gruppo del Sella, vista da Belvedere,Canazei Italia

ベルヴェデーレからパッソ・ポルドイへのハイキングコース

 ファッサ渓谷には前掲のように絶景ポイントへのコースがいくつもあるが、比較的容易で人気のあるカナツェイからサス・ポルドイへ登るコースを紹介しておきたい。

 カナツェイ(1460m)から先ずはテレキャビンでペコル(1926m)へ、更にフニヴィアでコル・デイ・ロッシ(2383m)へ登る。ベルヴェデーレからはパッソ・ポルドイへのコース標識601に従って、パッソ・ポルドイ(2239m)まで徒歩で一時間ほど。

 セッラ山群の頂のひとつサス・ポルドイ(2,950m)には、トレッキングコースがあり、登り下りとも道標627に従えばばよい。往復約3時間。難易度中。ポルドイ峠からサス・ポルドイ山頂まではロープウェイが掛かっている。こちらだと、登りも下りも五分足らず。所要10分で難易度は超低である。

 1962年に建設されたこのフニヴィアは、1994/95年には全て掛け替えられ、65人乗りの大型フニヴィアに一新された。ドロミテにかかる数あるケーブルの中でも、標高差711mを一気に駆け登る迫力には、誰しも感嘆の声を上げるはずである。

 垂直の絶壁が真っ向から鼻先に迫りきて手に汗握る。グングンと高度を増しながら数分間、繰り広げられるドロミテ絵巻は豪華絢爛。もっと続けと、つい思う。垂直絶壁度、景観度ともに完璧。他の追随を許さない。

 「ドロミテで一番眺めのいい展望台」を名乗る「ドロミテのテラス=サス・ポルドイ」では、その名にし負う絶景が待っている。生きている内に一度登られるようお勧めする。

 太古三億年、ドロミテ一帯から出土するアンモナイトの化石は、このサス・ポルドイが古代海底にあったことを物語っている。壮大なり、ドロミテ。二億年程前の海底噴火と地殻変動、海底隆起が、今日のドロミテの姿をもたらしたというのだ。

 サス・ポルドイからの眺めは見渡す限りドロミテ。360度の大パノラマで、ドロミテの山々が燦然と輝いている。マルモラーダの北面、サッソルンゴ東壁、カティナッチォ、ラテマール、チヴェッタやペルモが居並ぶ様はまさに壮観。ドロミテに看板倒れは存在しない。


カナツェイからのテレキャビン


ベルヴェデーレへのフニヴィア
パッソ・セッラからのサッソルンゴ

サス・ポルドイからのマルモラーダとドロミテ街道

セッラ山群頂上、ピッツボエ(3152m)


PAGE TOPに戻る

ドロミテトレッキングはイタリア旅行社におまかせ

バール掲示板
リンク
サイトマップ
プロフィール
トップページへ